(富山県)コロナに克つぞ!2020.6 事業再開編

 この3ヵ月間、コロナ、コロナ、コロナ一色でしたね。ようやく、日本全国の緊急事態宣言が解除され、富山県もレベル1まで下がりました。

 今日は、今、この時期にやらなければいけないことを書きたいと思います。と言っても、業種によって状況は様々ですので一括りにはできませんが、かと言って、業種業態毎に細分化させるわけにもいきません。

 そこで、今回は、事業再開編と括ります。自営業まで含めて、すべての会社に共通する部分について、総論的に書いていきます。


 一番重要なことは、同業種であっても各社に共通する正解はなく、自社の状況や自社を取り巻く環境、お客様の状況などによって、答えは千差万別。ここで、私が書けるのは、共通する考え方や共通するヒントぐらいしか書けないということです。あとは、直接コンサルティングさせていただいて、詳細に状況を確認しなければ何も言えません。だってそうでしょう?その会社や従業員のみなさん、さらにはそのご家族まで影響が及ぶ話ですから、軽々にはアドバイスできるはずがありません!


 さて、本題に入る前に、当社(と言っても私一人ですが)の状況について書きます。私の仕事は、2月後半からパタッと仕事がなくなり自宅(事務所)待機となってしまいました。例年2月は仕事が薄く、2月はじめの時点ではまだ余裕の表情だったと思います。

 ところが、3月に入って仕事のキャンセルが相次ぎました。3月もコンサルの仕事が薄い月で、その対策として新入社員研修の講師やセミナー講師などの仕事と補助金申請の支援などをして売上にしていたのですが、3蜜回避で講師業のすべてはキャンセル、先行きの見えない未曾有の危機到来ということで、各社補助金申請どころではなくなってしまいました。固定のお客様の方も、社内プロジェクトや研修が無期延期となり、4月はガソリンの給油ゼロ回というくらいに巣ごもっていました。

 その間、やっていたことは、コロナ倒産や廃業した企業の検証でした。得られた教訓は次の通りです。

 ・しっかりと内部留保を持っていないければいけない

 ・売上を一極集中させてはいけない(取引先や扱い商品・サービスを偏らせてはいけない)

 ・ビジネスモデルが成立していない企業は持ちこたえられない

 別段変わったところは、何もありません。コロナに関係なく、当たり前のことを当たり前にやれていた企業か、そうでないかで大きな差が出たように思います。

 それで、自分の事業についても見直しをしました。ビジネスモデルを洗い直し、偏り過ぎていないかどうかなどのチェックを改めて行いました。「もしかしたら、自分の仕事は世の中には不要なのではないか?」と不安にもなりましたが、チェックをやり直した結果、「すぐにお声がかかる!」と落ち着きを取り戻すことができました。


 4月後半になると状況は一変、お客様が次々と戻っていらして、すべてリモート会議、リモート研修形式で再開となり、GWが明けてからは繁忙期になってしまいました。空白期間は1ヵ月ほどでしたが、その間に各社、機材の準備や試行錯誤をされ、リモートの体制が整ったということでしょう。私のお客様は、「ピンチはチャンス!」と考えられる方が多く、腐ることなく前へ進まれた結果でした。

 正直、コロナ以前は富山県とテレワークの相性は最悪と思っておりました。歴史と文化が「顔を見て」を重視する風土、それに車通勤が大多数なので通勤感染リスクも低いので、なかなか受け入れられないだろう、テレワーク後進県になるだろうと思っていましたが、中小企業でも出来る範囲で取り組まれたようです。

 ちなみに、5月後半に県内上場企業の方々とリモート会議する機会がありましたが、上場企業は見事にテレワーク実施で、「緊急事態宣言解除後も継続している。当分は、このままでいく方針。」という会社ばかりでした。

 規模が大きな企業は、コロナ以前からテレワークの準備を進めていたのでスムーズに移行できた一方、中小企業は3月になってドタバタしたように思います。機材の手配やルールなどで大混乱だったようです。中には「どこを探してもレンタルPCがなく諦めた。」という会社もありました、さらに小規模な会社様では、「うちでテレワークなんて・・・」とそもそも取り組む気もなく、ただ単に休業された会社もありました。


 まだ、第2波、第3波もあるかもしれませんが、とりあえ第1波の前と後では、元々あった企業格差がさらに開いたと感じています。大>中>小>自営の差は、大>>>中>>小>自営へと開きました。これは、そのまま今後の稼ぐ力へと反映されていき、第2波が来た時に致命的に開いていくと考えます。

 実際に私のお客様の会社でも、「ピンチはチャンス!」と考え、新たな取り組みをされた企業は、この3ヵ月の間に大きく変わりましたし、次の3ヵ月でさらに大きく変わると期待できます。

 それは、個々人においても同じことが言えます。休業になったなら勉強するチャンスにすることができただろうし、テレワークやリモート会議で苦手だったパソコンに慣れることもできたでしょう。それをやったか、やらなかったかで、個々人でも差が広がりました。元々パソコンが得意だった方は、リモート飲み会にも参加して、飲みながら情報交換し、リモート会議システムの操作に慣れていかれました。

 私事ですが、子供のころ夏休みの宿題は例年最後の3日間で一気に仕上げるスタイルで遊び倒していました。今考えると愚かの極みです。夏休みは、苦手克服のチャンス、あるいは興味のあることの深堀りのチャンスで、自分が成長するチャンスを自ら捨てていました。今頃後悔してもし切れない話です。


 さて、ようやく本題です。格差拡大は、これで終わりではありません!ここから第2波到来までが第2戦です。

第1戦で出遅れた企業様も個人の方も、ここで少しでも差を取り戻さなくてはいけません。

 今、何をするべきか?

 それは、変化に対応することです。ようやく県境を跨ぐ移動も制限解除され、経済活動も本格的に再開となりそうですが、そうではありません。断言します!絶対に元には戻りません!コロナの経験を通して変化した世の中に我々も対応していくことが今最も重要です。

 例えば、2月頃にはマスクを全否定していた欧米人も今ではマスクを着用するようになりました。これは大変な出来事です!我々アジア人と違って、欧米人にはマスク文化がありませんでした。文化を変える、新しい文化を受け入れるというのは、人間にとって最も難しいことの1つなのです。なので、最初は、「おしゃれじゃない」「効果に疑問」「息苦しい」「自分には着けない権利がある」などいろいろな理由をつけて拒否していました。しかし、今ではニュース映像でマスク着用者を多く見かけます。死の恐怖を味わったからこそ、この短期間で変わることができました。それにしても驚きました。

 日本でも同様に新たな文化が生まれました。これらへの対応、順応、そして積極活用が企業やあなた自身の生き残り対策となります。主なものを挙げてみます。

 ・テレワーク

 ・リモート

 ・ソーシャルディスタンス

 ・キャッシュレス

 ・徹底除菌(アルコール消毒、使い捨て手袋等)


 これはそのまま、経営課題のキーワードでもありますね。

 ここで思い出されるのが、ダーウィンの名言『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』です。

 企業としても、個人としても、生存していくために必要なこと・・・それは


最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。

GF経営研究所

主に富山県内で活動する中小企業専門の経営とITのコンサルティング事務所です。

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