IT コーディネーター試験受験予定の方へ

今日は IT コーディネーター試験を受ける方へのメッセージをお話ししたいと思います。今月 7 月 26 日から IT コーディネーター試験が始まります(CBT試験で~9月9日まで受験可能)が、受験される方向けにお役に立てそうなお話をします。



実は先週までケース研修のインストラクターをやっていました。ケース研修は、試験対策セミナーではないので、試験で正当に導くコツではなく、もっと本質的な IT コーディネーターとして必要なことを教えなければいけません。

試験合格とケース研修の受講が資格認定の必須条件となっているのは、それで有資格者の最低レベル保証をする。そういう目的ですから、研修ではその必要最低限のことを身につけていただくことになります。

しかし、それをプロセスガイドライン(PGL)を読んだだけでは、実践経験がない方は理解しづらいので模擬ケースを元にその使い方、色々な手法や方法論の使い方をお教えしていく、そして考え方をお教えしていくっていう内容になってます。


ITコーディネータのすべての基本はPGLにあります。これが私たちの聖書だと思って、とにかくこれを理解し、その考え方を身に着けることが資格認定に繋がります。

これは、今年の受講者の方にお話ししたのですが、PGLとケース研修と試験の関係を説明すると、PGLがとにかく基本、原点、原則。

ただ、PGLを読んだだけでは机上の空論状態で、実践体験が無い方はピンとこないので、ケース研修で模擬体験する。それによってPGLの理解を深める。

試験はケース研修とは繋がらず、あくまでもPGLの理解度を測るものです。研修でやった課題からの出題は私の知る限りありません。とは言え、課題ワークを通してPGLの理解が深まっていれば、それは大いに繋がっています。

PGLが重要なことは伝わっていると思いますが、PGLを丸暗記して答えられる問題は1問もありません。PGLの理解度を測るために、表現を揺さぶって、正しく理解しているか問う問題が中心なので、深い理解が必要です。


ケース研修では、全国で同じ教材を使いますが、教え方は全国バラバラでインストラクターにかなり自由度を与えられています。

私は、PGLの理解が最優先、最重要であることを基本にしながらも、資格取得後の 実戦上役立つことや試験対策として理解を深めておきたいところは、時間を掛けて解説するようにしています。

あと、課題検討のグループワーク時間では、極力口出ししないように我慢しています。気付くことは教えることに優ると考えているので、気付いてもらうようにさりげなくヒントを言うだけで、質問されない限り極力教えません。存分に悩んでいただきます。

自分の体験でも教えられたことはあまり頭に入りませんし、過去のインストラクター体験でもより多く気付いた方の試験合格率が高いことを実感しているので。


これは、よく質問されることですが、試験が先か研修受講が先か、どっちがいいですか?ということについて。

私が資格取得した時は(20年以上前)研修受講料が50万円(税別)だったこともあり、試験が先で研修が後が主流でした。

しかし、最近は研修受講料が20万円(税別)に下がったことや助成金などのルールもあり研修が先、試験が後の方が多いです。

私自身も、ケース研修受講時に、「先に研修を受けていれば試験はもう少し楽だったな」と思いました。

今は、私の時代に比べてITコーディネータに対する要求要件も大幅に削減され、履修範囲も狭くなったので、なおさらケース研修を先に受けた方が合理的だと思います。

ケース研修を先に受けた方がPGLが言わんとしていることを理解しやすいですから。

随分話がそれました。(もちろん、意図的に逸らしているのですが)

ここからが本題です。


さて、1 ヶ月半くらいの研修の間にですね、読んでた本があるんですね。これが『勉強が一番、簡単でした』というタイトルの本です。著者は韓国の方なんですけども、韓国版ビリギャルとでも言いますか、高校時代ほとんど後ろの方の成績、試験では 0 点を取ったこともあるという風に本人も書いておられました。そういった成績からソウル大学の法学部に主席合格された方の本です。

あっ!?ギャルではなく、この方は男性なんですけどもね。私も 60歳を過ぎてますけども、やはり未だに勉強することは非常に多くて自分のためにもなりますが、何より普段のコンサルの場でも勉強を嫌がる(コンサル先企業の)社員の方達に、少しでも心の負担少なく勉強できる方法がないか知りたいなと思って買いました。


読んでみて思ったのは、「なんだ!ソウル大学も IT コーディネーター試験もコツは同じジャン!」っていう感想でした。そこで今日はこれをご紹介したいなと思った次第です。新刊本なので1 冊を読むのは 2 時間ぐらいあれば読めると思うんですが、前の方の 8 割は速読で良いと思います。大事なことが何度も繰り返されているので、速読でも頭に残ると思います。

最も重要なのは最後の第 4 章『ソウル大式学習攻略法』。ここだけはじっくり読んでくださいね。それでも全部で 1 時間あれば読めるんじゃないでしょうか。試験勉強を始める前に、既に始めていても、こちらを先に読んだ方が効率的な試験勉強ができるんではないかなと思っておすすめしたいと思います。


もちろん、試験問題は違いますが、試験対策学習に対する考え方、臨み方、勉強方法などは、 私が考えるIT コーディネーター試験対策と酷似していると思います。

書評じゃないのでね、中身についてはこれ以上は書きませんので、読んでみていただければと思います。役に立つと思いますよ。ということでお勧めいたします。

その上で、PGLの再学習と過去問学習をされるととても有効かと思います。

それでは、頑張って受験してください。

注)合否に対して責任は取りかねますので、 悪しからずご了承ください。


GF経営研究所

主に富山県内で活動する中小企業専門の経営とITのコンサルティング事務所です。

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