今年も「ものづくり補助金」の公募開始

 6年目を迎えすっかり定着した感のある「ものづくり補助金」(通称:もの補助)ですが、2月28日から公募受付開始となりました。今年は、内容にも大きな変更が加えられました。変更点があまりに多く、列記しきれません。公募要領でしっかりと内容を確認してください。

 採択を受けるために求められている計画のレベルが上がっており、個人的には、企業様が自社内で申請書を作成して採択を受けることは、ほぼ無理というレベルに引き上げられたのではないかと思います。申請をなさりたい企業様は、専門家である私たちITコーディネータや中小企業診断士などにお早目にご相談されることをお勧めします。

 特に、例年通りの補助額1,000万円、補助率2/3で補助を受けるためには、もの補助の申請とは別に経営革新計画、或いは先端設備等導入計画のいずれかの承認申請もしなければならなくなりました。また、加点要因としても経営革新計画、経営力向上計画、地域経済牽引事業計画のいずれかの申請承認が必要なので、補助を受けようとされる企業内だけで採択レベルの書類を整えることはほぼ難しくなりました。とにかく時間が足りません。お急ぎください。

 私も過去に、経営革新計画とものづくり補助金の申請書を同時作成したことがありますが、微妙に書式が違うこともあり、工数(作業手間)は全く倍かかりました。


平成29年度補正予算「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」(正式名称)

締め切り:平成30年4月27日金曜日 当日消印有効


目的:国際的な経済社会情勢の変化に対応し、足腰の強い経済を構築するため、生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための中小企業・小規模事業者の設備投資等の一部を支援します。

補助率:1/2~2/3

補助額:上限500万円~1,000万円(応募型による)+30万円

尚、応募型が細分化されている上に、細かい規定がありますので、適合するかどうかは、下記サイトから公募要領をダウンロードしてご確認ください。

事務局:富山県中小企業団体中央会

https://www.chuokai-toyama.or.jp/mono/monodukuri29.html


まもなく、公募説明会が開かれます。申請を検討されている企業様は必ず参加された方がよいかと思います。

○公募説明会会

https://www.chuokai-toyama.or.jp/topics_detail.phtml?Record_ID=2d39987ff8d6479e05a63d7385e8efc4&TGenre_ID=001

【富山会場】

●日時 平成30年3月15日(木)14:00~15:30

●会場 富山流通会館 大ホール

(富山市問屋町1丁目3−18 :TEL 076-451-9201)

【高岡会場】

●日時 平成30年3月16日(金)14:00~15:30

●会場 高岡エクール 一階 エクールホール

   (高岡市問屋町65番地 :TEL 0766-21-3400)

○締め切り 平成30年3月12日(月)


〔採択のポイント〕

 近年のもの補助は、採択ラインに多くの企業がひしめき、わずかな点数差で採否が分かれる状態となっています。ですから、公募要領に書かれている加点要件は、1つでも多く、しっかりと押さえていかなければなりません。

 さらに、今年新たに書き加えられたり、書き換えられたりしている点も採点の重要なヒントです。しかし、そのわずかな変化の真意は、バックボーンとなっている法令や政策の変化なども熟知していなければ気づけないと思いますので、我々専門家でなければ読み解けないことでしょう。

 そういう意味で、特に今年は、例年以上に申請書作成の支援をする専門家の技量も問われる仕様になっているようです。


 私が読み解いた隠れ重要ポイントは、専門家の活用です。この部分について、今年わざわざ改筆されており、チェックボックスも新たに付けられていますので、重い配点となるはずです。

 これまで専門家の活用については、補助対象経費としては認められていましたが、実際には使いにくく申請しない企業が多かったのですが、生産性向上のために専門家の支援を受けるのであれば今回は別枠で+30万円の補助額の増額が認められ、実質増額となりました。「30万円くらい」と言わず、採択のために必ず入れるべきでしょう。

 その専門家としては『「スマートものづくり応援隊」「ITコーディネータ」等の専門家の活用が想定されます。』と公募要領に明示されています。これは、1月31日の参議院予算委員会で世耕経済産業大臣が発言された内容と一致しており、政府の経済政策です。

富山県内には、スマートものづくり応援隊の相談窓口が設置されておりませんので、ITコーディネータが最有力候補となります。『生産性向上のために専門家=ITコーディネータ』×政府の課題・・・つまり、IoTやAIの活用を視野に入れろという意味です!

 尚、申請書作成支援とこの専門家を同一人物が兼ねることはできませんので、申請書作成支援だけ、あるいは採択後の支援だけというオーダーもお引き受けできます。


申請書作成支援については、前述のとおり、今年は申請(+別途の計画)に係る書類作成作業量が倍増しているため、お引き受けできる枠に余裕がありません。あと、1、2社で締め切らせていただきます。

何卒、ご了承ください。

申請書作成支援あるいは採択後の支援をご希望される企業様は、お問い合わせフォームからご連絡ください。


お問い合わせフォーム←ここをクリック


 最後に、第2次公募がある旨も公表されていますが、お勧めしません。

 今回、要件レベルが引きあがった影響で、申請準備が間に合わず、第2次公募に回る企業様が多いと予想されます。つまり、第2次公募は、合格ラインが上がり採択率が下がることが容易に想像できるからです。今回の方が採択確率は高いでしょう。

 ITコーディネータ、中小企業診断士などの専門家に早めにご相談になり、申請できるなら今回申請してしまうことをお勧めします。

GF経営研究所

主に富山県内で活動する中小企業専門の経営とITのコンサルティング事務所です。

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