どうなる!?2019年(1)

 さあ、2019年が始まりました。

 己亥(つちのと・い)の年、わずか数ヵ月だけの平成31年、今上天皇の退位と新天皇の即位、改元、10連休のGW、消費税増税・・・今年は、一体どんな年になるのでしょうか?


 その前にすべきことは、2018年の振り返りですね。

☆2018年の漢字は「災」でしたが、確かに天災の多い年でした。最早異常気象とは言えないレベルまで地球温暖化は進み、地震リスクも大きくなる一方です。天災は、そもそも「まさか」「想定外」なものですが、今の日本では「まさか」や「想定外」と言えなくなっています。リスクマネジメントの重要性は、どんどん高まっています。


☆RPAの注目度UPも驚きでした。1年前はAIやIoTを口にする方は多くいらっしゃいましたが、RPAを口にされる方はほとんどいらっしゃいませんでした。それがあっという間に注目度がUPし、「AIやIoTより、まずRPA」という機運が高まっています。

 RPAは(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、事務作業のロボット化とも言われています。これまで、違うソフト間のデータのやりとりは高額なソフトを作るか人間が手作業でやるしかありませんでしたが、人間がやってきた操作方法をパソコンに覚え込ませ、開始ボタン1つでパソコンが自動的に人間の代わりをするというシステムです。


☆さらに驚いたのがQRコード決済の実用化です。政府が来年の消費税増税と共に電子決済を推進し、電子決済利用者には実質的に増税据え置きとなるような政策を打ち出したのに呼応するようにPayPay、LINE-Payと一気に知名度を高めました。中国ではとっくにQRコード決済が一般化してしますが、日本は精巧な偽造防止技術で世界一の信頼性を誇る貨幣があるため、これまでは電子決済が進まないと言われてきました。それが一瞬にして覆されたような出来事でした。


☆最後に、株価下落。アメリカでは9年日本では6年続いた上昇トレンドが遂に下落に転じました。アベノミクスの終焉とも言われています。昨年、2月3月の下落時に異変の兆候は出ていました。上場企業各社の2019年3月期の業績予測は、増収増益ではあるものの、これまでに比べて急減速する予想が並びました。それでも、「蓋を開けてみれば上方修正を重ねて結局18年3月期並みの伸び率となるのではないか」という専門家の方も多く楽観視されていましたが、秋以降下がり続けて年初の株価を下回って1年を終えました。

 誰もが、2020年まで日本の好景気は続くと思っていましたが、2年早く終わってしまったようです。そして、株価としては、過去の経験則から2~3年は回復しないという予想も出ており、景気としては厳しい年になりそうです。



 さて、2019年です。

 最後に書いた、日米同時(世界的)株安の最大の原因は、トランプ政策で米中貿易戦争だと言われています。“アメリカがくしゃみをすれば日本は風邪をひく”と言われるように、アメリカの景気が頭打ちになると、それによって円高ドル安傾向になり、日本の大手企業が軒並み為替差損で収益を圧迫します。

 アメリカでは、今年前半までは急激なインフレ防止策として金利引き上げが続き、まだまだ好景気は続くものとみられましたが、米中貿易戦争勃発以降急激にトレンドは変化し、金利引き上げの終焉はすでに視野に入り、それどころか引き下げさえ議論され始めているようです。

 一方、国内に目を向けると、すでに政府は外貨獲得には陰りが見えており、内需拡大を推し進めています。働き方改革とは、労働政策ではなく実は内需拡大の経済政策であることにお気づきの方も多いと思います。

 バブルの時代を経験された方はご存じと思いますが、高景気とはお金の回転率が高いことです。使っても使っても入ってくるとは回転が利いているのであり、それにより税収もどんどん増えていくことが政府の狙いです。今の日本を救うためには、GW10連休で海外旅行するのではなく、国内旅行をして国内で消費し、国内でお金の回転率を上げなければいけないのです。

 オリンピック効果を凌ぎ、それ以上に日本経済が急速に冷え込むことが予想されます。それを少しでも防ぐためには、内需拡大にすべての国民が努めなければ思いの外落ち込みが大きくなるかもしれません。


長くなりましたが、まだまだ続きます。

続きは、1月6日にアップロードの予定です。


お詫び

1月1日午前0時にアップロードの設定をしておりましたが、手違いによりアップロードされていませんでした。

アクセスいただいた方、申し訳ありませんでした。

GF経営研究所

主に富山県内で活動する中小企業専門の経営とITのコンサルティング事務所です。

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