伸びる会社伸びない会社
今日、北陸朝日放送でカンブリア宮殿という番組を見ました。
毎回一人の経営者にスポットライトを当て、緻密な取材とインタビューで掘り下げる興味深い番組です。
仕事がない限り毎週欠かさず見ている楽しい番組です。
今回は、レオス・キャピタルワークス 社長兼CIO藤野 英人 さん。
ひふみ投信という投資信託を運用なさっている会社です。
なんと、富山ご出身で、朝日印刷さんにも20年前から投資されているとか。
さて、放送に遡ること約二週間ほど前の2月17日、東京株式市場で1つのニュースが話題になっていました。秋田に本社を置く薬王堂という会社の株価が、テレビ番組の放送をきっかけに急騰しているというのです。
その番組こそカンブリア宮殿で、紹介したのが藤野さんだったのです。
私も16日夜遅くにこの薬王堂というキーワードを知り、夜中のうちに企業を研究し、17日朝出かける前に指値で株注文を出して外出しましたが、残念なことに10円安く指値してしまい買えませんでした。
結局この会社の株価は、5日間上がり続け20%ほど上昇しました。
すごい影響力です。
それだけに、藤野さんがどのように紹介されたのかとても興味があって、楽しみにしていました。
番組を見ると、司会の村上龍さんのこれから伸びそうな会社という質問に「秋田の人なら誰でも知っている薬王堂という会社があって」たったそれだけで、何の具体的説明もありませんでした。
拍子抜けでしたが、藤野さんの眼力にそれだけ多くの人が信頼を寄せているということなのでしょう。
さて、ここからが本題です。
村上龍さんの「伸びない会社の特徴と言うのがあるそうですが教えてください。」という問いかけに藤野さんは3つ上げました。
1.晴れているのに傘たてに傘がいっぱいある会社
2.社内でスリッパに履き替える会社
3.社長が自伝を見せる会社
思わず笑ってしまいました。
「全く同じことを思っているものだなぁ」って。
ネット検索すると、ご著書「5700人の社長と会ったカリスマファンドマネジャーが明かす 儲かる会社、つぶれる会社の法則」(ダイヤモンド社)で、もっと詳しく書かれているようです。
私も初めてうかがう会社では、同様に何十かのチェック項目があって、無意識に見てしまいます。
それを基に仮説を立てて、検証のため社長様や従業員さんに質問をしますが、もうその時点で、その会社の課題の6、7割は見えてしまいます。
目の前の事象は結果であり、結果には必ず原因があるからです。
原因の一番大きなものは、社長の価値観です。
社長の価値観が悪い(間違っている)会社は、そのままでは絶対によくなりません。
但し、社長が真摯な姿勢をお持ちな方の場合、その誤った価値観は私のアドバイスで是正できる可能性があるので、今悪くてもあまり気になりません。
逆に、お世辞にも真摯と言える姿勢が見えない場合、私の助言も聞き入れてもらえないでしょうし、お客様や社員の声にも耳を傾けられないので、体よく今後のお付き合いをご遠慮させていただいております。
偉そうに見えるかもしれませんが、私の限られた時間の中でご支援できる会社の数は限度がありますし、であれば、伸びる会社に時間を使うことが私の社会的使命だと思ってます。
私がコンサルティングを引き受ける会社様は、改善の見込みのある会社ばかりなので、うかがった時に突然変化が見えることが時々あります。
・来客用駐車枠ができた
・備品の配置が変わった
・従業員に挨拶された(以前はされなかった)
・スリッパが廃止になった(笑) など
これらは、私はアドバイスはしていません(ヒントは出しています)が、社長がお気づきになったから変わったということです。
こんな時は、とてもうれしくなります。
また、私の方で一旦見切らさせていただいた会社でも、前を通った時にこういう(以前×印をつけた点に)変化が見られれば、再訪問することもあります。
そして、その後、コンサルティングを引き受けた会社もあります。
というわけで、怖いですね。
どこで誰が見ているかわかりません。
常に真摯であろうとする姿勢は、肌身離さず身につけておかなければいけませんね。
改めて自分にも戒めを。
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